【一級建築士】設計製図の試験『平面検討』|エスキスの方法8
①一級建築士「設計製図の試験」の『平面検討』の方法について知りたい方。
②「設計製図の試験」の独学合格を目指されている方。
③「設計製図の試験」のエスキス方法に悩まれている方。
こんにちは、建築チャンネルです。
この記事では、一級建築士の「設計製図の試験」の『平面検討』について解説したいと思います。
『平面検討』において大切なことは、「ゾーニング、大空間、コア配置」の3項目を確認することです。
この記事では、これらの確認方法を紹介したいと思います。
令和元年10月13日実施の課題をもとに解説しておりますので、必要な方は下のリンクよりダウンロードをお願いします。
→令和元年10月13日実施「設計製図の課題」ダウンロードページ
それでは早速、本題に移りたいと思います。
「設計製図の試験」の『平面検討』
はじめに、『平面検討』の位置づけを説明します。
『平面検討』は、エスキスの手順の一部です。
下記に、その手順の一例を示します。
【エスキスの手順の一例】
1.課題文の読み取り
2.敷地条件の整理
3.設計条件の整理
4.キーワードの整理
5.断面検討
6.建築可能範囲の検討
7.スパン割の検討
8.平面検討
9.プランニングの検討
このように、エスキスの手順の8番目に行うことが『平面検討』です。
『平面検討』に必要な道具
次に、『平面検討』に必要な道具について説明します。
必要な道具は、全部で5つです。
製図用シャープペンシル
製図用のシャープペンシルです。
「設計製図の試験」において、最も使用する道具の1つですので、文房具屋さんなどで描きやすさを確かめてから購入することをおすすめします。
三角スケール
エスキスは、1/400や1/1000で検討することが多いです。
そのため、1/400の縮尺がある製品をおすすめします。
プロジェクトペーパーA4
エスキスを行うための下書用紙です。
試験本番の下書用紙はA2ですが、持ち運びやすさを考慮しA4を掲載しています。
関数電卓
関数電卓は数式が表示されるため、おすすめしています。
卓上ストップウォッチ
時間を計測するために使用します。
腕時計や教室時計を見る時間も惜しいですので、卓上ストップウォッチをおすすめしています。
『平面検討』で確認すべき項目
図1:下書用紙の使い方の一例
次に、『平面検討』において確認すべき項目を説明します。
冒頭でも記載したように、『平面検討』において大切なことは、下記の3項目を確認することです。
【確認すべき項目】
①ゾーニング
②大空間
③コア配置
描く場所の目安は、図1を参照ください。
ここからは、➀から③の確認内容を順番に解説します。
➀ゾーニング
図2:『平面検討』の例
この項目では、周辺環境を考慮し、大きな部門ごとに配置を確認します。
『敷地条件の整理』での検討を念頭に、利用者部門や管理部門、出入り口の配置を検討します。
②大空間
この項目では、面積が大きい要求室の配置を確認します。
『設計条件の整理』での検討を念頭に、大空間や面積が大きい要求室を配置します。
特に、面積指定がある要求室を優先的に配置します。
配置のポイントは、大空間は端に計画することです。
③コア配置
図3:コア配置のポイント
この項目では、利用者用と管理用のコア位置を確認します。
図3のように、コア配置のポイントは3つあります。
1つ目は、利用者用と管理用のコアを極力直線で結ぶように配置することです。
理由は、避難距離を短くするためです。
2つ目は、利用者用と管理用のコアを建物中心から反転させて配置することです。
理由は、コアが近すぎると重複区間の長さがとれない恐れがあるからです。
3つ目は、利用者用コアを建物中心ゾーンに近接して配置することです。
理由は、建物中心ゾーンは動線の基点になりやすく、利用者用コアを中心に近接して配置したほうが機能的だからです。
建物中心を空けるために、大空間などは端に寄せて配置します。
これらのコア配置のポイントは、セオリーの一つとしては役立ちますが、絶対ではありません。
課題によっては、セオリーを意識しすぎると解けない可能性もありますので、あまり固執しすぎないようお願いします。
まとめ
ここまで、一級建築士「設計製図の試験」の『平面検討』を解説してきました。
この記事の振り返りとして、重要な部分をまとめたいと思います。
・エスキスの手順の8番目に行うことが『平面検討』。
・『平面検討』において大切なことは、下記の3項目を確認すること。
①ゾーニング
②大空間
③コア配置
・ゾーニングでは、周辺環境を考慮し、大きな部門ごとに配置を確認する。
・大空間では、面積が大きい要求室の配置を確認する。
・コア配置では、利用者用と管理用のコア位置を確認する。
この記事が、これから資格取得を目指す方にとって、少しでもお役に立てば幸いです。
最後まで記事をご覧いただきまして、ありがとうございました。